制度解説

特定技能の申請の流れとは?海外採用と国内採用の手続きを解説

特定技能の申請は、海外から呼ぶ場合と、日本に在留する人を採用する場合で異なります。海外採用は在留資格認定証明書、査証、入国の順で進み、国内採用は在留資格変更許可を受けます。

共通するのは、在留資格の申請が最初ではなく、雇用契約、支援計画、事前ガイダンス等を整えた後の工程だという点です。就労希望日から逆算して準備してください。

海外採用と国内採用の違い

項目 海外から呼ぶ 国内で採用する
主な申請 在留資格認定証明書交付申請 在留資格変更許可申請
標準処理期間 1か月から3か月 1か月から2か月
手数料 かからない 許可時6,000円、オンライン5,500円
許可後 査証申請と入国が必要 新しい在留資格で就労開始

標準処理期間は目安で、補正や追加資料の期間、海外採用の査証審査・渡航準備は別です。特定技能制度の全体像もあわせて確認してください。

海外から呼ぶ場合の流れ

基本的な順序は次のとおりです。

  1. 技能試験と日本語試験の要件を確認する
  2. 特定技能雇用契約を締結する
  3. 1号特定技能外国人支援計画を作成し、事前ガイダンスと健康診断を終える
  4. 地方出入国在留管理官署へ在留資格認定証明書交付申請をする
  5. 証明書を受け取り、本人へ送る
  6. 本人が在外公館で査証を申請する
  7. 査証発給後に入国し、就労を始める

証明書の有効期間は原則交付日から3か月です。電子交付を受けた場合は電子メールを本人に転送できますが、有効期間内の上陸申請が必要です。

国内採用は在留期限から逆算する

留学生や在留中の技能実習修了者などは、前記の契約・支援準備後に在留資格変更許可申請をします。許可を受ける前に特定技能の業務を始めることはできません。

申請期間は、変更の事由が生じたときから在留期間満了日までです。技能実習の修了日や留学の卒業時期だけでなく、在留カードで現在の資格と満了日を確認してください。

申請前に整える4項目

1号では、少なくとも次を申請前に整えます。

  • 特定技能雇用契約:報酬が同等業務の日本人と同等以上であることなど
  • 支援計画:全部または一部を委託する場合は委託内容も記載
  • 事前ガイダンス:雇用契約締結後、申請前に理解できる言語で実施
  • 健康診断:定められた診断項目と申告書を準備

支援の内容は義務的支援10項目、書式は支援計画の作り方で確認できます。

分野別協議会には申請前に加入する

入管庁の特定技能Q&Aは、特定技能所属機関が在留諸申請の前に協議会の構成員になる必要があると案内しています。加入方法、審査期間、提出書類は分野ごとに異なります。

工業製品製造業では工業製品製造技能人材機構への加入、建設では建設技能人材機構への加入や国土交通省の受入計画認定など、追加の工程があります。申請直前に着手しても間に合わないことがあります。

建設は受入計画認定と並行できる

建設分野では、建設業法上の許可、建設キャリアアップシステムへの事業者・技能者登録、建設特定技能受入計画の認定が必要です。

国土交通省への受入計画認定申請と入管への在留申請は並行して進められます。ただし認定証は入管申請の添付書類で、認定前に在留申請の許可は出ません。国土交通省は認定審査を1か月半から2か月程度と案内しているため、早めに申請します。

申請者と取次者を確認する

国内の変更申請は原則として外国人本人が行います。承認を受けた受入企業の職員、届出をした弁護士・行政書士などは申請を取り次げます。登録支援機関の職員は、支援計画の全部を委託され、申請等取次者として承認を受けている場合に取次が可能です。

オンライン申請には事前の利用者登録等が必要です。書類が揃ってから利用準備を始めるのではなく、誰がどの方法で申請するかを先に決めます。

審査期間は月次実績も確認する

入管庁の現行ページでは、認定証明書交付申請の標準処理期間は1か月から3か月、変更許可申請は1か月から2か月です。古いQ&Aに異なる数字が残っていましたが、現在の特定技能Q&Aもこの期間に更新されています。

入管庁は資格・申請種別ごとの平均処理日数を毎月公表しています。標準処理期間の下限だけで入社日を決めず、申請時点の実績を確認してください。

満了日までに許可が出ない場合

在留期間満了日までに変更申請をしていれば、処分時または満了日から2か月経過時のいずれか早い日まで、従前の在留資格で在留できます。従前の資格で認められた活動だけを続けられる制度で、特定技能の就労を先に始められる制度ではありません。

必要書類を用意できない人向けに「特定活動(6月・就労可)」の取扱いもありますが、試験合格などの要件があります。その期間は特定技能1号の通算在留期間に算入されます。

許可要件は企業側にもある

審査では本人の技能・日本語だけでなく、受入企業の法令遵守、報酬、雇用契約、支援体制、協議会加入も確認されます。非自発的離職や行方不明者の発生など、一定期間内の状況を説明する書類もあります。

不許可理由の公表統計はないため、「企業側が主な原因」とは断定できません。しかし、本人が試験に合格していても、企業・契約・支援の基準を満たさなければ許可されません。

FAQ

Q1. 特定技能の申請は何か月かかりますか? → 標準処理期間は認定証明書交付が1か月から3か月、変更許可が1か月から2か月です。海外採用では査証と渡航の期間も加わります。

Q2. 会社が本人に代わって申請できますか? → 申請の種類により代理・取次の扱いが異なります。国内の変更申請を企業職員が取り次ぐには、申請等取次者としての承認が必要です。

Q3. 在留期限までに結果が出なければ働けませんか? → 満了日までに申請していれば特例期間がありますが、続けられるのは従前の資格で認められた活動です。特定技能の業務は変更許可後に始めます。

Q4. 協議会は初回申請後に加入できますか? → 現行の入管庁Q&Aは、在留諸申請前の加入を求めています。分野ごとの加入窓口と所要期間を確認してください。

まとめ

海外採用は認定証明書、査証、入国、国内採用は変更許可という別の流れです。標準処理期間は海外の認定が1〜3か月、国内の変更が1〜2か月ですが、前工程は含みません。

雇用契約、支援計画、事前ガイダンス、健康診断、協議会加入を先に整え、分野固有の手続を加えて就労希望日から逆算してください。

参考リンク

外国人材の日本語教育を、AIで

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