採用・受入れ実務

在留カードの見方と確認方法|企業が必ずチェックすべき4つのポイント

企業は、在留カードで就労できる業務、在留期限、資格外活動許可、カードの真正性を確認します。2026年6月14日からの新様式を含め、採用時の手順を整理します。

在留カードとは

在留カードは、上陸許可や在留資格の変更・更新など在留資格に係る許可に伴い、中長期在留者に交付されます。短期滞在者には交付されません。カードで活動範囲が分からない場合は、旅券の指定書も確認します。

2026年6月から新旧カードが併存する

2026年6月14日から新様式と、マイナンバーカードの機能を一体化した「特定在留カード」が導入されました。旧様式も券面の有効期間までは有効で、様式が古いだけで無効とは判断できません。

新様式では在留期間を読取アプリでも確認できない

入管庁は、2026年6月14日以降に交付される新様式について、券面から省かれた「在留期間」「許可の種類」「許可年月日」は読取アプリで読み取っても表示されないと案内しています。表示できる改修版は2026年9月を目途にリリース予定です。

通常の新様式カードについて入管庁が案内する当面の確認方法は、本人の住民票に記載された在留期間を確認することです。マイナンバーカード一体型の特定在留カードは、対面確認アプリで在留期間を読み取れます。

在留資格、就労制限の有無、資格外活動許可の有無は新様式でも券面とアプリで確認できます。外国人雇用状況届出では在留期間も届出事項のため、雇入れ時にはすべての事業主が在留期間の確認を手順に含めてください。

企業が確認すべき4つのポイント

  1. 就労制限の有無と在留資格
  2. 在留期間の満了日とカードの有効期間
  3. 裏面の資格外活動許可と申請中の表示
  4. 失効情報照会と読取アプリによる真正性

1. 就労制限と実際の業務を照合する

「就労制限の有無」が「就労不可」なら原則雇用できません。ただし、裏面に資格外活動許可があれば、その範囲内で就労できる場合があります。

「在留資格に基づく就労活動のみ可」の記載では、資格名だけで判断せず、予定業務が認められた活動に該当するかを確認します。特定技能や「特定活動」は指定書も確認します。在留資格ごとの範囲は就労できる在留資格の一覧で整理しています。

2. 2種類の満了日を区別する

「在留期間の満了日」は在留できる期限、「在留カードの有効期間満了日」はカード自体の期限です。失効情報照会で入力するのは後者です。

2026年6月14日以降に交付されるカードの有効期間は、入管法第19条の5で次のとおり定められています。

  • 永住者(交付時に18歳未満の人を除く)または高度専門職2号:交付日後の10回目の誕生日
  • 永住者で交付時に18歳未満の人:交付日後の5回目の誕生日
  • 上記以外:在留期間の満了日

5回目の誕生日となるのは永住者だけで、高度専門職2号に年齢の区別はありません。旧様式は券面の有効期間満了日を確認します。なお、有効期間更新で交付されるカードは、更新前カードの満了日を起算点として次の10回目(または5回目)の誕生日までとなります。

更新・変更を申請して処分が出ない場合は、処分時または満了日から2か月後のいずれか早い時まで在留できる特例があります。

3. 裏面とオンライン申請の証明を確認する

裏面には住居地の変更、資格外活動許可、在留期間更新・在留資格変更の申請中である旨が記載されます。資格外活動許可は、活動、時間、期限まで確認します。

ただし、申請中の表示は原則として窓口申請のみです。オンライン申請では通常表示されないため(必要な場合は申請を受理した官署に相談すると押印を受けられることがあります)、「申請受付番号等が記載された受付完了メール」を確認します。

4. 失効照会だけで真正と判断しない

在留カード等番号失効情報照会では、番号とカードの有効期間満了日を入力し、その番号が失効していないか確認できます。ただし結果はカードの真正性を証明しません。実在する番号を転用した偽造カードがあるためです。

正式な「在留カード等読取アプリケーション」でICチップを読み、表示情報と券面を照合します。両者は代替関係ではなく併用する手段です。

読取アプリと失効照会の環境制限

読取アプリはパソコン版とスマートフォン版があり、パソコンでは非接触型ICカードリーダー、スマートフォンではNFC Type B対応端末が必要です。対応環境はWindows 11、Apple M1以降搭載のmacOS 14以降、Android 14以上、iOS 17以上です。最新の状況は入管庁のサポートページで確認してください。

注意点が2つあります。アイパッドは対応外です。入管庁は汎用性のあるNFCインターフェースがないためと説明しています。端末をアイパッドで統一している現場は、確認用の端末を別に用意してください。

もう1つは、入管庁が2026年1月5日以降、失効情報照会で海外からのアクセスと接続元を匿名化する経路を制限している点です。海外拠点からは照会できません。

特別永住者証明書は別の書類

特別永住者には特別永住者証明書、または一体化した特定特別永住者証明書が交付されます。就労活動に制限はなく、外国人雇用状況の届出対象外です。失効照会と読取アプリで確認できます。

確認後は期限管理と届出まで行う

企業は、雇入れ・離職時に在留資格や在留カード番号などを確認し、外国人雇用状況をハローワークへ届け出ます。特別永住者と在留資格「外交」「公用」は対象外で、カードの写しの添付も不要です。

法定義務ではありませんがリスク管理として、確認日、確認者、期限、照会結果を記録し、更新後も再確認します。期限前の確認から許可後の新カード確認まで担当者と時期を決め、外国人採用の手順に組み込みます。

確認を怠った場合のリスク

外国人に不法就労活動をさせると、不法就労助長罪に問われる可能性があります。入管法第73条の2第2項は、不法就労だと知らなかったことだけでは処罰を免れず、過失がなかったときはこの限りでないと定めています。在留カードや指定書を確認し、その記録を残すことが重要です。

特定技能所属機関には報告徴収、指導・助言、改善命令があります。技能実習では、法令違反が改善命令や計画認定取消しにつながり、取消し後5年間は新たな計画認定を受けられません。

FAQ

Q1. 失効情報照会で「失効していません」と出れば本物ですか? → いいえ。実在する番号を転用した偽造カードがあります。読取アプリでICチップを読み、券面と照合してください。

Q2. 新様式のカードで在留期間はどう確認しますか? → 通常の新様式カードでは読取アプリの改修まで券面にもアプリにも表示されないため、住民票で確認します。マイナンバーカード一体型の特定在留カードは対面確認アプリで読み取れます。

Q3. 裏面に申請中の表示がなければ更新申請前ですか? → 一概にはいえません。オンライン申請では裏面に表示されないため、申請受付番号等が記載された受付完了メールを確認します。

Q4. 在留カードのコピーは届出に必要ですか? → 写しの添付は不要です。企業は原本等で届出事項を確認し、必要な情報を届け出ます。

まとめ

企業が確認するのは、就労制限と活動範囲、2種類の満了日、裏面と申請中の証明、カードの真正性です。新様式では在留期間が券面にも読取アプリにも出ないため、必要なら住民票で確認します。

失効情報照会だけで本物とは判断せず、読取アプリを併用します。確認後の期限管理と届出までを一つの手順として運用してください。

参考リンク

外国人材の日本語教育を、AIで

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