制度解説

ベトナムの送り出し制度とは?特定技能の推薦者表と企業の採用手続を解説

ベトナム人を特定技能で採用する際は、候補者がベトナムにいるか、日本に在留しているかで手続が異なります。海外から新たに受け入れる場合は、ベトナムの認定送出機関と推薦者表が重要です。日本在留者の変更申請には別の取扱いがあり、すでに特定技能で在留する人の転職では推薦者表が不要です。全候補者を同じ必要書類で管理しないことが、手戻り防止の要点です。

まず制度と候補者の所在地を確認する

最初に、特定技能、技能実習、育成就労のどの制度かを確定します。次に、候補者がベトナム在住か、日本在留中か、すでに特定技能かを確認します。

技能実習の認定送出機関リスト、特定技能の認定送出機関リスト、育成就労の認定・暫定送出機関リストは別です。法人名が同じでも、対象制度のリストで確認してください。

海外から特定技能で採用する場合

ベトナムから新たに特定技能外国人を受け入れる場合、ベトナム側では認定送出機関が海外労働管理局DOLABへ推薦者表の承認手続を行います。受入企業は認定送出機関との間で労働者提供契約を締結することが求められています。

承認された推薦者表は、日本の在留資格認定証明書交付申請で、他の必要書類とともに地方出入国在留管理官署へ提出します。推薦者表の取得日程を、面接後ではなく採用工程の初めに確認してください。

日本在留者を採用する場合

日本にいるベトナム人が特定技能へ変更する場合、推薦者表は駐日ベトナム大使館で承認を受ける流れです。ただし、2024年6月27日以降の当面の取扱いでは、提出が必要な人が限定されています。

対象は、技能実習2号・3号の修了者または修了見込みの人と、日本国内で少なくとも2年間の課程を修了した留学生または修了見込みの人です。それ以外の人は原則として推薦者表の提出が不要ですが、留学生には現在の課程の修了を示す書類などが必要になる場合があります。

個別の学歴・在留歴で扱いが変わるため、在留資格変更申請の提出前に入管庁の最新案内を確認してください。

すでに特定技能で在留している場合

特定技能で在留中のベトナム人が転職し、受入企業や分野を変更するため在留資格変更を申請する場合、推薦者表は不要です。在留期間更新でも不要と案内されています。

ただし、推薦者表が不要でも、新しい雇用契約、分野・業務区分、受入企業の要件、支援計画などの確認は必要です。転職でも受入企業の変更には在留資格変更許可申請が必要で、許可が出る前に新しい会社で就労することはできません。

認定送出機関を確認する

入管庁は、ベトナム政府が認定する特定技能の送出機関一覧と、認定喪失・一時停止の情報を掲載しています。契約前と推薦者表申請前の二回、最新一覧を確認してください。

一覧に載っていることだけで、支援品質や契約条件まで保証されるわけではありません。認定番号、法人名、所在地、契約相手、停止情報を照合し、送り出し機関の選び方で実務体制も確認します。

労働者提供契約で確認すること

海外採用では、受入企業と認定送出機関の労働者提供契約について、少なくとも次を確認します。

  • 募集、教育、推薦者表、渡航の担当
  • 候補者が負担する項目と支払先
  • 採用中止・査証不許可時の返金条件
  • 個人情報と試験証明の確認方法
  • 日本側職業紹介事業者との役割分担
  • 入国後の連絡窓口

契約名が同じでも内容は機関ごとに異なります。出典の確認できない相場金額ではなく、本人が締結した契約書と支払明細を確認してください。

日本側の職業紹介にもルールがある

受入企業が国内の事業者から候補者の紹介を受ける場合、その職業紹介が日本の職業安定法に適合するか確認します。登録支援機関であることや、送出機関と提携していることだけで、有料職業紹介を適法に行えるとは限りません。

紹介、在留申請、1号支援を同じ事業者へ依頼する場合も、許可・資格、契約、費用を業務ごとに分けてください。

技能実習・育成就労と混同しない

技能実習制度では、外国人技能実習機構が技能実習用の認定送出機関一覧を掲載しています。育成就労にも別の送出機関認定があり、2026年7月時点では暫定リストが公表されています。

技能実習用の認定を、特定技能や育成就労の根拠として使うことはできません。ファイル名に制度名と一覧の基準日を入れて保存してください。

採用工程表の作り方

海外採用では、面接、雇用契約、労働者提供契約、DOLABの推薦者表、日本の在留資格認定証明書、査証、入国を並べます。日本在留者では、大使館の推薦者表の要否判定、雇用契約、在留資格変更を並べます。

各工程に担当者、提出先、必要資料、申請日、完了日を付けます。「送出機関が対応中」という状態だけで管理しないでください。

FAQ

Q1. ベトナム人の特定技能申請には推薦者表が必ず必要ですか? → 海外から新たに受け入れる場合は必要です。日本在留者は在留歴・学歴により要否が分かれ、すでに特定技能で在留する人の転職・更新では不要です。

Q2. 海外採用では認定送出機関との契約が必要ですか? → ベトナムの制度上、受入企業は認定送出機関と労働者提供契約を締結することが求められています。

Q3. 技能実習の認定送出機関なら特定技能でも利用できますか? → 技能実習と特定技能の一覧は別です。特定技能の最新一覧で認定状況を確認してください。

Q4. 推薦者表が不要なら在留資格変更の書類も少なくなりますか? → 推薦者表以外の日本側書類は必要です。雇用契約、本人要件、企業要件、分野別手続、支援計画を確認してください。

まとめ

ベトナム人の特定技能採用では、海外採用、日本在留者の変更、特定技能在留者の転職で推薦者表の扱いが異なります。海外採用では認定送出機関との労働者提供契約とDOLABの承認を工程に入れます。

技能実習・特定技能・育成就労の送出機関リストは別です。制度、候補者の所在地、現在の在留資格を先に確定し、推薦者表の要否と担当者を個別に管理してください。

参考リンク

外国人材の日本語教育を、AIで

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